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知的ゲーム「たほいや」のすすめ

※この記事は TSG Advent Calendar 2018 1日目のエントリです。

adventar.org


博多市が所属しているサークルTSGでは、最近「たほいや」という遊びが流行している。

TSGのSlackではこの「たほいや」を遊べるBOTが生息しており、稼働から半年足らずであるにもかかわらずすでに部員により500回近い回数の「たほいや」が行われている。

この遊びは辞書を使って行う知的なゲームで、プログラミングと直接関係はないものの参加者の文章力や駆け引き力が問われる面白いゲームなので、ぜひ多くの人に遊んでもらいたい。

ここではそんな「たほいや」の魅力について語っていきたいと思う。

たほいや」とは?

一言で言うと、知らない単語の「嘘の」意味を考えて他のプレイヤーを引っ掛けるゲームである。

まず、出題者が辞書を読み、その中から「誰も知らなさそうなマイナーな単語」を1つ選ぶ。

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ここでは例えば、「おごねく」という単語を選んだとする。

次に、出題者以外の参加者はお題の単語の「それっぽい」意味を考え、出題者に提出する。

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例えば、「おごねく」に対して「媚びを売ること」という意味を考えたとする。

全員分の意味が集まったら、出題者はお題の単語の正しい意味と参加者が考えた意味をシャッフルし、選択肢として全員に公開する。

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参加者は選択肢の中から、お題の単語の正しい意味だと思うものを1つ選び、コインをBETする。

選んだ意味が正しい意味ならBETしたのと同じ枚数を貰え、間違っていた場合BETした枚数がその意味を書いた人に奪われる。つまり正しい意味を見つけてもコインが貰えるし、それらしい意味を書いて他の人を引っ掛けてもコインが貰えるという道理である。

ちなみに「おごねく」の正しい意味は「ダイアクリティカルマークのひとつ」である。

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このように、他人を引っ掛ける楽しさや日本語を用いて遊ぶ楽しさはもちろん、知らなかった単語を知ることによって教養も得られる素晴らしいゲームである。

この遊びは英語圏でfictionaryという名称で親しまれている遊びをローカライズしたもので、詳しい説明や由来はWikipediaに記載されているのでぜひ読んで頂きたい。

たほいやbot

で、このゲームは本来アナログで集まって遊ぶゲームなのだが、お題の出題者がいないと始まらないなどいろいろと不便なので、TSGのSlackのあるチャンネルでは「たほいやbot」なるBOTが生息しており、出題者がいなくてもいつでもたほいやを遊ぶことができるようになっている。

まず、「たほいや」と発言すると「たほいやbot」がお題の候補となる単語を10個挙げてくれる。

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この単語はWikipediaウィクショナリーニコニコ大百科などの辞書データから自動的に生成された単語集である。

この中から「誰も知らなさそうな単語」を1つ選んでタイプすると自動的ににたほいやが始まる。

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このたほいやに参加したい人は、たほいやBOTに対してDMで「偽の意味」を送信する。

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3分経つと登録が締め切られ、参加者が登録した「偽の意味」と「正しい意味」がシャッフルされて選択肢として表示される。

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この選択肢の中には、「ランダムに選ばれたお題と全く関係ない単語の意味」と「お題の単語とのレーベンシュタイン距離が最小の単語の意味」が混じっており、参加者を惑わせる。

参加者はこのお題の正しい意味だと思うものを一つ選び、再びたほいやbotにDMを送信する。

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全員分のBETが出揃うと正しい意味が公開され、コインの精算処理が行われます。画像には映っていませんが、たほいやの成績ランキングなども同時に公開される。

このBOTが稼働開始してから、TSGのメンバーは日夜たほいやを繰り広げており、今までの総対戦数は500回近くに及んでいる。ちなみに対戦ログはGistで公開されているので誰でも読むことができる。

[TSG] たほいや対戦ログ 第1回~第100回 · GitHub

たほいやbotソースコードはこちら。

slackbot/tahoiya at master · tsg-ut/slackbot · GitHub

デイリーたほいや

このたほいやbotで出題されるお題は、辞書に載っている単語からほぼランダムに選ばれるため、ただの人名や地名などの、あまり面白みのない単語が出題されることも多く、それはそれで面白いのですがクオリティ的には今ひとつな面もある。

そこで、10月頃から稼働開始した「デイリーたほいや」という機能では、あらかじめお題となる単語を誰かが考えて登録しておくことによって、たほいやのもう一つの側面である「不思議で聞き慣れないけど面白い単語」と出会うことができるようになっている。

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デイリーたほいやにおいてお題を考える時間は90分あるので、通常のたほいやより多くの人が参加することが多い。参加者は普段のたほいやよりもよく考えて意味をひねり出すため、選択肢のクオリティが総じて高く、たほいやの難易度が高くなる。

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デイリーたほいやが終了すると、お題の単語の意味を元に会話が発展したりさらなるたほいやが発生したりする。たほいやを通して上級生と下級生との交流も進んでおり、今やTSGにおいて重要なコミュニケーション手段の一つとなっているのである (???)。

TSGたほいや過去問集

そんなTSGで行われた「たほいや」の過去問から、特に面白いものをいくつかセレクトしたので、みなさんもこれを見てお題の正しい意味がどれなのか考えて頂きたい。(答えはリンクをクリックした先にあります)

てぃてぃ

  1. ケニアに住む部族
  2. おもに中国で使われる天板が回転する食卓
  3. ソロモン72柱の序列11位に位置する悪魔
  4. インドやチベットなどの暦で使われる時間の単位
  5. 人口1,968人のイタリア共和国サルデーニャ州オルビア=テンピオ県のコムーネの一つ
  6. イタリアの競走馬

つかはらだいに

  1. 2012年9月8日から2013年6月9日まで放送された韓国KBSのテレビドラマ
  2. 原恵一組曲『日本狂想曲』の第二楽章
  3. 日本の外交官
  4. つかはらゆうきと爆裂体操第二によるデュオユニット
  5. 桜堤

さがせる

  1. 樺太大泊郡に所在
  2. 南関町熊本市など県北部で焼かれる陶器
  3. 株式会社ニフティが2006年10月まで運営していた総合ポータルサイト
  4. 佐賀有毒自然物質研究所が発行する季刊誌
  5. 佐賀医科大学の辻元研究室が発見した海藻類の歯葉を再生するために働く細胞
  6. コートジボワール
  7. アトムランソリューションズ株式会社が石川県に発行している無料月刊クーポン誌

どんむせん

  1. 長野県安曇野市安曇野駅から東京都武蔵小金井市の武蔵小金井駅を結ぶ東日本旅客鉄道鉄道路線
  2. ドイツの技術者ドン=マークによって発明された無線技術
  3. パーリ仏典経蔵中部に収録されている第26経
  4. オランダの首都アムステルダムの南部に隣接する工業都市
  5. バイキングが侵略の際に用いた船
  6. 岐阜県にある路線の名前
  7. 本名・高橋正子
  8. 中インド出身の訳僧

とやがえる

  1. ジャイナ教八天使のうちの一柱
  2. 関漢卿によって書かれた元曲
  3. 境界や国境がない、または意味をなさないこと
  4. 夏の末、鳥屋にいるタカの羽が抜けかわる
  5. うずらソフトより発売されているテレビゲームソフト、ソフィスティケイトの主人公、戸谷替真一がしそうな行動を揶揄する造語
  6. 罪人の魂が死後四十九日を待たずして黄泉の国へ行くこと
  7. 漁夫の利を参照
  8. 道半ばで引き返すことのたとえ

まとめ

このように、TSGで流行している「たほいや」は楽しい遊びである。暇があればこの「たほいやbot」もHubotなどの形で他のSlackに移植しやすい形に改造するので、みなさんも是非ご自分のSlackにこのbotを導入してたほいや沼にずぶずぶとハマってもらいたい。

最後に、記事の途中に出てきた「どっとはらい」の正しい意味だが⋯⋯

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というわけで、みなさんも一度たほいやをやってみよう、どっとはらい